建築業界における転職状況について

建築業界における転職状況について、その特徴や求人案件、今後の動向などを交えながら説明いたします。建設業界においては長期的に続いていた不況の影響が影を落としていた時代はようやく終わりを告げる兆が見え始めており、新築や改修工事の案件数が増加傾向に転じ始めています。オリンピックが日本で開催されることが決定したことや、政府の経済対策が効果を見せ始めたことも大きく、求人募集数もそれに伴い上昇傾向にあります。その中でも施工管理職や実際の工事現場で作業される職人の方を確保することが難しくなっており、長らく続く不況時に職を離れた人が多かったことが今になって表面化しています。

施工管理職は工事現場を着工から工事完了、建築主への引渡しまでを一貫して担当する大変な仕事であり、全ての工種の協力会社を統率する能力や現場対応力が求められるため、若手よりもベテランの方に適正のある職種であるため、募集数が多い割には採用されるケースが少なく、採用してもすぐに離職する傾向にあるため人材確保が困難となっています。この他では、建築業界の花形である設計職に関しての募集は比較的少なく、新卒採用のメンバーで設計業務をこなしているため、なかなか転職市場への案件は出てこないという特徴があり、設計職の求人案件があったとしても、高いスキルや実務経験を重視されるためすぐに募集が終了してしまう事例が多くなっています。